- お酒を飲むとなぜトイレが近くなるのでしょう?
『お酒が強い人はよくトイレに行く』という話、飲み会でよく聞きますよね。
今回は、ずっと気になっていたお酒とトイレの近さついて調べました!
結果:お酒の強さとトイレの近さは関係ありません!
お酒が弱い方がアルコール度数の低いものを1杯飲んでも、トイレは近くなります。
お酒を飲むとなぜトイレが近くなるのか、一緒に見ていきましょう◎
お酒が強い=トイレが近いではなかった!
お酒に強い・弱い関係なく、飲酒するとトイレが近くなります。
アルコールによって、尿の排出をコントロールする『抗利尿ホルモン』が抑制され、必要以上に尿が出てしまうためです。
解剖学的な男女差でいうと、尿道が短い女性の方がトイレが近くなりやすいと言われています。
参考:ららぽーと横浜クリニック「女性はトイレが近い」というのは本当?
飲んだお酒がすぐ尿になるわけではない
飲んだお酒がすぐに尿になると思われがちですが、
もともと飲酒前に体内にあった水分がアルコールに反応することで排出されているだけです。
飲酒前に体に蓄えられていた水分が多い方は、トイレの回数が多くなる傾向があります。
また、トイレの回数が増えると尿の色が薄くなることも、『飲んだお酒がすぐ排出されている』とよく勘違いされる理由。
尿の色が半透明になるのは、腎臓が脳の信号をキャッチできないために、膀胱を通して全ての水分が出てしまっているから。
お酒を飲むとトイレが近くなる理由
お酒を飲むとトイレが近くなる理由を詳しく見ていきましょう◎
1.利尿作用がある
お酒に含まれる「カリウム」は新陳代謝を活発にするため、利尿作用があります。
特にホップを使用しているビールは利尿作用が強く、1リットルのビールを飲むと、1.1リットルの水分を失うと言われています。
2.抗利尿ホルモンの分泌が抑えられる
脳下垂体から分泌される『抗利尿ホルモン』は、通常尿が出過ぎないよう腎臓に作用して働いています。
しかし、体内にアルコールが入ると、脳下垂体の活動が低下し、抗利尿ホルモンも減少。
腎臓で作られた尿の水分量が調節できず、たくさんの水分が排出されてしまいます。
そのため、お酒の強さとトイレの近さは直接関係ありません。
3. お酒はガブガブ飲めてしまうから
水やジュースとは違い、お酒は大量にガブガブ飲めてしまいます。
これは、アルコールと一緒に水分が胃に吸収され、胃に溜まりにくいためです。
単純に摂取した水分量の多さも、トイレが近くなる理由とされます。
4.体が冷えるため
冷たいお酒をたくさん飲み、体が冷えることも尿意につながります。
アルコールが体内に入ると、肝臓に血液が集中するため、末端に血液が行きにくくなるのです。
【体を冷やすお酒】
- ビール
- ウイスキー
- 焼酎
【体を温めるお酒】
- 赤ワイン
- 日本酒
- ブランデー
トイレの回数が増える人は脱水症状に注意!
お酒を飲んだ際にたくさんでる尿は、お酒の水分ではなく、飲酒前に体に蓄えられていた水分がほとんど。
飲酒した水分が体に取り込まれるまでにタイムラグあるので、脱水症状を引き起こしやすくなります。
また、アルコールを分解する際にも水分が必要なので、体はカラカラに。
脱水状態が続くと二日酔いも引き起こしやすくなるので、お酒を飲みながらこまめに水分補給をしましょう。
お酒が強い人=トイレが近いはそう見えるだけ?
お酒が強い人が『たくさん飲んで・たくさんトイレに行く」様子を見ると、一瞬でアルコールが代謝されているように錯覚してしまいます。
実際には、もともと体内にあった水分がアルコールに反応して排出されているだけです。
お酒があまり飲めない人も、1〜2杯しか飲んでない割にはたくさんトイレに行っているはず。
ちなみに、飲酒時の頻尿を止めるのはホルモンの働きのせいで難しいので、諦めましょう。(涙)
こまめに水分補給をして脱水症状の体を潤し、悪酔い、二日酔いを防ぐことの方が大切です!