鶏むね肉を低温調理でしっとり柔らかく仕上げた「鶏ハム」。
上記のレシピ、実は食中毒のリスクが高く危険なんです!
鍋の保温性や鶏肉の温度、室温などによっては、加熱したつもりでも「中身がピンクで生だった!」ということがあります。
今回は「鶏ハム」を美味しく作るために、低温調理で食中毒を防ぐ4つのポイントをまとめました。
食中毒の危険性をよく学び、調理方法に気をつけていれば、低温調理は怖くない!
鶏肉の食中毒から自身と家族を守りたい方!ぜひ参考にしてくださいね。
- 低温調理による食中毒の原因
- 鶏肉による食中毒を防ぐための方法が知りたい
- 低温調理器を持っていない
- 鶏肉の低温調理レシピを知りたい
鶏肉の食中毒はカンピロバクター菌が原因
鶏肉を食べて起こる食中毒の多くは「カンピロバクター菌」が原因。
生肉や加熱不足の肉を食べることで発症します。
カンピロバクター菌は、ニワトリの消化器官内に生息していますが、
精肉する際に他の部位へ移ってしまうため、市販の生肉は高確率で汚染されているといわれています。
食中毒の主な症状は、腹痛・下痢・嘔吐・発熱で、まれに血便が生じることも。
さらに怖いのは「ギラン・バレー症候群」という合併症。
手足の麻痺や顔面神経麻痺から始まり、呼吸困難を引き起こします。
鶏ハムの低温調理で食中毒を防ぐ4つのポイント
低温調理は、簡単にお肉を柔らかく、美味しくできる素晴らしい調理方法。
自分と食べてもらう人の身体を守るために、鶏ハムなど低温調理の際に食中毒を防ぐ4つのポイントをご紹介します!
1.鶏肉の中心部を65℃以上で加熱
鶏肉の中心部分が65℃に達することで、熱に弱いカンピロバクター菌やサルモネラ菌は死滅します。
【鍋で茹でる場合】
沸騰したお湯にむね肉を入れて、再び沸騰したら火を止めてフタをし、1時間予熱で火を通す。
【炊飯器】
炊飯器の内釜にむね肉を入れて、肉が完全にかぶるくらいまでお湯を注ぎ、1時間保温する。
【低温調理器】
むね肉を低温調理器の湯せんに入れて、61℃で2時間加熱。
60℃を下回るお湯で長時間茹でて火を通しても、殺菌効果が無いため菌は死滅しておらず危険。
しゃぶしゃぶのような「湯引き」で調理すると、表面は白く火が通ったように見えますが、菌は死滅していないことが加熱実験で証明されています。
2.細菌が増殖する30~40℃に注意!
カンピロバクター菌に限らず食中毒の原因となる菌は、30~40℃が最も増殖しやすい温度といわれています。
鶏ハムを作る場合、鶏肉に火が完全に通る前に茹で汁が冷めてしまうと、鍋の中で菌が大増殖。
夏場は鶏肉を購入したあと、寄り道せずすぐに帰って冷蔵庫にしまうことが重要。
調理前に鶏肉を常温に戻す場合は、長時間放置せずできるだけ早く調理するようにしましょう。
カンピロバクター菌は、冷蔵・冷凍をしても活動がゆっくりになったり、停止していたりするだけで菌は死滅しません!
3.調理環境に気をつける
「沸騰した鍋に鶏肉を入れたら、火を止めて放置」
という調理方法は、間違いではないのですが、調理環境によって失敗することがあります。
- 調理前の鶏肉の温度
- 室温や季節
- 鍋の大きさ
- 鍋の材質や保温性
- お湯の量
上記はそれぞれの家庭で異なるので、レシピ通りの加熱時間で調理すると鶏肉に火が通らないことがあります。
【食中毒のリスクが高まりやすい状況】
- 冷蔵庫から取り出したての鶏肉
- 冬場で室温が低い
- 小さな鍋でお湯の量が少ない
- 保温性が低いために茹で汁がすぐ冷めた
- 中心部が生のまま、菌が増殖する40℃をキープしてしまった
気温が低かったり、鍋が小さかったり、状況によっては鶏肉が加熱不足になり、食中毒のリスクが高まります。
できるだけ、保温性が高くたっぷりお湯のはいる鍋を用意しましょう。
茹で汁は必ず70℃前後をキープ!冷めてきたらお湯を足して温度をキープしてください!
4.低温調理器や炊飯器を使う
「沸騰した鍋に入れて火を止めて放置」の鶏ハムレシピで食中毒が心配な方は、
加熱温度が確実な低温調理器・炊飯器の使用が安全です。
低温調理器は、設定した温度をキープし続けるので、加熱不足になることも、パサパサに加熱しすぎることもありません。
- 安全に低温調理したい
- 日常的に料理をする
- 鶏むね肉や赤身のお肉をよく食べる
- 低温調理器だけの感動の柔らかさを味わいたい
- 低温調理器を買う予算がある
一方、炊飯器の保温機能は72℃前後をキープしてくれます。
高め温度(72℃)・低め温度(60℃)と選べる場合は、必ず高めを選びましょう。
低温調理器の購入まではちょっと…。という方は、炊飯器を使うと温度キープが安心ですね。
鶏肉を水で洗うのはNG!二次感染の原因に
鶏の生肉のニオイやぬめりを落とすために、水で洗う方をたまに見かけますが、これは二次感染の原因となり危険。
水で洗うと菌を落とすどころか、カンピロバクター菌をシンクや調理台の上、衣服など、あちこちへ撒き散らかすことになります。
手や調理器具などから簡単に二次感染しますので、生肉の取り扱いには気をつけましょう。
- 生肉を触った手や調理器具で他の食材を取り扱わない
- サラダなど生で食べる野菜などのそばで生の鶏肉を調理しない
安全に調理するなら1万円台コスパ◎低温調理器「エンペラータマリン」がおすすめ
やはり自己流の低温調理は食中毒のリスクが高いので、きちんと温度を管理してくれる低温調理器の使用をおすすめします。
「エンペラータマリン」は、低温調理器で有名な「ボニーク」の最上位モデル(3万円)とほぼ同じ性能なのに、価格が半分!
1万円以下の安い低温調理器もありますが、設定温度に達するまでに時間がかかったり、大きな鍋や場所が必要だったり、自立しなくて設置が面倒だったり、地味なストレスでだんだん使わなくなりがちなんですよね。
他メーカーと比べてエンペラータマリンが良いなと思ったポイントは、以下の通り。
- 業務用レベルの1200W
- スタンド一体式で自立する
- 小さい鍋〜大量調理まで幅広く使える
- プロ仕様なのに価格が14,980円(税込)
低温調理器を探している方には、エンペラータマリンをおすすめしています。
食中毒に気をつけて鶏肉の低温調理を極めよう!
食中毒の危険性をよく学び、調理方法に気をつけていれば、低温調理は怖くない!
自宅で低温調理した料理は、小さなお子さんやご年配の方、妊婦さん、体調の優れない方は、念の為食べるのを控えましょう。
また、食中毒対策・低温調理の加熱温度や調理時間を学んでいない人は、60度以下の低温調理は避けるべきだと思います。
この記事を読んだ方は、食中毒に注意しながら調理して下さると思います。
もし、周りに低温調理と食中毒の危険性について知らない方がいれば、ぜひ教えてあげてほしいです!